「センチの旅」反省会

ご機嫌よう、マリ見ての新刊を読んだ赤木です。


さて「センチの旅」の熱狂から一週間。私としても忘れ得ぬイベントの一つになった4/3蒲田であるが、「売れたから」「好評を得たから」それでよし、ではダメ。むしろ、好評を頂いたからこそ、気を引き締めねばなるまい。
ということで、今週は、「センチの旅」反省会です。

まず、何と言っても反省は、誤植が多い!調査もの、評論もので誤植が多いのはもう致命的かと。今読み返すと、誌名の間違いが多すぎる。電撃PCエンジン(1993年3月〜1996年5月)、電撃G'sエンジン(1996年6月〜1997年7月) 、電撃G'sマガジン(1997年8月〜)と変化するわけだが、細かく見ると、この辺がメチャメチャである。この誌名の違いは、それだけでこの時代のPCエンジンおよびギャルゲームの盛衰を表すことを考えると、きちんとチェックを行うべきであった。
今回誤植が多かった原因は、そりゃもうスケジュールとしかいいようがない。直前にコミスペがあったため、こちらに注力できなかったというのはあるが、今にして思うと言い訳。もっと時間はあった。先週も少し触れたが、直前まで、「センチの旅」は完成すると思っていなかった。まとめきれず、即売会も逃げようとしていたぐらいである。
ところが直前になって急激にまとまってきて、「これならいけるぞ」と思ったのが前日だから世話がない。で、前日(というより当日)に完成。この完成した瞬間というのが一番危険で、「やった、やったぞ〜!」と舞い上がる。この時、目の前にある原稿というのは世界で一番素晴らしい原稿に見えてしまうから不思議だ。こんな調子なので、「この原稿はもうこれ以上直しようがない」などと思っているので、大きなミスすら気がつかない。小さなミスなど、気づきようがない。こうした興奮状態からの「冷却期間」もスケジュールを引く際には絶対に必要である(なお、オフセットの場合はもう少しまともに校正を入れている。その辺は過去の日記を参照)。
内容面を見ると、「銀河お嬢様伝説ユナ」と「シスタープリンセス」の記事が少ないのはまぁ許そう。「シスプリ」に関しては、時間さえあれば調査可能だっただけに少し残念だが、本題からは外れるのでまだいい。
問題は、肝心の「センチ」編である。当初から、「センチ編は一番ページ数を割く」という目標があった。そうしてセンチファンに喜んでもらおうという狙いである。だが、本来であれば発売前のイベントや、発売後の動き(ジャーニー、2など)をもっと詳しく追いかけ、情報量を増やし、ページ数を増やしていくべきだった。それが短縮され、「ゲーム雑感」で無理矢理ページ数を伸ばすという編集テクニックに走っている時点で俺ダメ。折角「総センチファン」という状況下で、もう少し「センチ」関係の事実を投げることができなかったことは、誤植以上に今回痛恨の反省である。
それに対して、「ときメモ」編は我ながらなかなかよくできている。ときメモ発売前後の動きを追うことができなかった(あと、意図的にときメモ情報は短縮したところもある。本当はキャラクターソングCDなどについてもう少し触れたかった)が、そこから始まった「グッズ高級品化」や「キャラクタープロモーション」について触れることかできたことはかなり満足である。
以上、反省。


なお「センチの旅」ですが、一応今の考えでは、内容を修正し、「センチ中華主義」ではなくもう少し中立的な立場に立った90年代のギャルゲーム本にして、オフセットにしようかなと考えています。ただ売る場所があんまりないし(普段は小説売っているので、どれぐらい反応があるのか未知数)、オフセにするとなると他にも問題(特に金銭面)が出てくるので、これはまだ検討段階です。
あと、この後もセンチ本を出すか否か、という点については、現段階ではやや否定的。ネタがないのです。基本路線としてSS(サイドストーリー)は余りやりたくない(やっても面白いものができなさそうというのが最大の理由)し、かといって研究はネタ切れ(12都市各地のリポートはもういろいろな人がやっているので今からはやりたくない)、単なる評論はNG(事実の調査が大切だと赤木は思っています)と来ると、センチだとやれることは今現在ないのかな・・・といった感じです。
ただ、もしセンチ関係のイベントがあれば、多分なんか出します!「せつなさのおもいで2」があった場合は、またタテジマの男がいるかと思いますので、その時は一声かけてください。

さて次週は、もう少しだけ「センチの旅」関連の話を。題して、「シスプリ後の世界」。