東京都マラソンと慎太郎と政治広告

一応断っておきますと、今回のブログの内容は、政治的な意見ではなく、政治広告に関する感想です。私自身は石原都知事を支持している面もあり支持してない面もあり、どのみち東京都民じゃないからからあんま関係ないよね、という考え方です。


京都マラソンが来週開催されます。都庁を出て皇居と銀座を通り浅草で折り返して晴海経由でビッグサイトに行くという、東京都名所見学なコースが受けて、多数の参加者がある見込みだとか。
その東京都マラソン、テレビコマーシャルでなぜか石原慎太郎都知事が出てきます。私はこれを見てすぐに、「あ、これは政治広告の一種だな」と思いました。
去年の夏に「炎の選挙戦」を発刊した際、政治広告について勉強しました。そこで出した結論は、「どういう主張を持っているかは関係ない。テレビに効果的に露出し、よいイメージを作った候補の勝ちなのである」でした。
現職でない候補者がテレビに露出することはとても大変ですが、現職候補であれば、簡単にテレビに出ることができます。普通に執務を執り行えばいいんです。「編集手帳」に書きましたが、ジミー・カーターに対するフォード候補の「バラ園お籠もり作戦」です。普通に執務を執り行えば、マスコミが「〜の行事には、石原知事が参列し……」と報道してくれて、「まじめに仕事している都知事」というイメージがテレビの受け手側に伝わります。「なんだそんなこと」と思うかもしれませんが、現実的にはそれが非常に大きな効果を生みます。
その観点から見ると、ここのところ石原都知事は、映画のの宣伝に出てきたり、東京都マラソンの宣伝に出てきたりと、よくテレビや新聞に出てきます。確かにマラソンなんかは彼の肝いりで実施したんだろうけど、それにしたってあの広告は変。何のために知事が出てきているのか? 答えは「選挙のためにテレビでの露出を増やす」こと以外に考えられません。公費に関する様々な疑惑が持たれている知事がイメージを回復するためには、こうした姿をアピールする必要があるという判断でしょう。

ここまでやるのか、と嫌悪感を持たれる方もいると思いますが、知事選、特に日本で最大の都市である東京都知事選となれば、あらゆる手を使わなければ勝てません。石原陣営も必死に考えてやっていることではないかと推察します。
それに対して民主党が推薦する候補は未だに決まっていないというていたらく。都知事選は、短時間で戦える空中戦(テレビを使ったアピール活動)が特に有効とはいえ、こうも擁立が遅いと、選挙態勢を整えている内に選挙が終わってしまうのでは。


以上を考えれば、石原氏の三選は堅いと思われます。
全然関係ありませんが、私の父親は年を取って石原慎太郎に似てきました。昔は青島幸雄に似ていたのですが……